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aokcub::Blog

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Terragen 4の新機能について書くよ

Terragen4 Terragen

※本記事はブロマガに書いたものの転載です。

もう2週間くらい前になってしまいましたが,景観CGソフトウェアTerragenのメジャーアップデート版であるTerragen 4のOpen Betaが公開されました。今回もTerragen 3のときと同様,強力なアップデートを持ってリリースされることになりそうです。本記事では,Terragen 4の主要な新機能についてまとめます。

なお,本記事にはノードの役割等に誤りが含まれている可能性があります。予めご了承ください。

以前作成したこのシーンを使います。星空は後付けだから今日はナシね。
www.pixiv.net

Ray-Traced Real Time Preview (RTP)
おそらく公式から出ている動画を見てもらうのが一番早いと思うのですが,3DプレビューにRay-traced previewが追加されています。カメラの移動にもすばやく対応します。レンダラでCropを有効にしていればCropされた領域だけプレビューすることもできます。



なお,今のところRTPにはいくつかの制限があります。主要なものをまとめます。

まず,水面や反射する物体にはRTPは働きません。このように真っ暗になります。
f:id:aokcub:20160716201228j:plain
対応してほしいところですが,より負荷も上がりますので,難しいところ。

次に,3Dプレビュー上での機能が一部制限されています。
従来の3Dプレビューではプレビュー上でオブジェクトをクリックすることでハンドルが現れ,移動・回転・拡大等の操作が可能です。
f:id:aokcub:20160716204903j:plain

しかし,RTP中はオブジェクトの操作ができません。
なぜかアイコンは出るのだけど。

f:id:aokcub:20160716205440j:plain

また,3Dプレビューでは右クリックメニューでクリックした場所の座標をコピーすることができるのですが,RTP上ではそれができなくなっています。

最後に,これは仕様といったほうが正しいのかもしれませんが,RTP中は地形の計算がされません。ですので,カメラを回転させたりして今まで見えていなかった部分を見ようとすると,空白地帯が生まれます。
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いったん無効化して,戻すことでレンダリングされるようになります。

Multi-Scattering Cloud
Terragen 4では雲に当たる光の多重散乱がサポートされ,より自然な雲が表現できるようになりました。また,より簡単に雲を扱えるよう,Mid-levelとLow-level cloudにEASY Cloudという形のプリセットが追加されました。
f:id:aokcub:20160716192126j:plain

ここではLow-levelのMediumにしてみます。

こちらは従来の雲のメインタブ。↓
f:id:aokcub:20160716192400j:plain

EASY Cloudのメインタブ。↓
f:id:aokcub:20160716192412j:plain

少しインターフェースが変わっていますが,Seed値いろいろ変えてよさそうな雲が来たらカバレッジとか高さとか変えて調整って感じがお手軽かと思います。

こちらはEASY Cloudのライティングタブ。多重散乱に関するパラメータが追加されています。どう使えばいいものかはこれから情報が出てくると思います。
f:id:aokcub:20160716192707j:plain

ただし,EASY CloudではDensity Fractalを繋げて雲の形などを変えるといったことができず,自由度が少し失われます。その場合はAltocumulusやCumulusを選択すれば,従来通りの使い方ができます。もちろん,従来の形式でも多重散乱はサポートされます。
なお,EASY Cloudで追加した雲はTerragen 3以前では読み込めません。無効なノードとして無視されます。逆はいけますが,ライティングは従来のものとなります。

試しにEASY Cloudを一層追加してレンダリングしてみました。高さとカバレッジだけいじりました。ライティング周りは何もしていません。
f:id:aokcub:20160716214752p:plain

Lenz Effect
ベータユーザの間で「どこにあるの?」という声をちらほら見かけるのですが,ここにあります。レンダラのEffectタブ。Experimental atmo bloom, bloom, starburstの三種類が新しく加わりました。
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それぞれこのような形のエフェクトが加わります。
(エフェクトはデフォルトの数値では強すぎるので少し弱めています。)

Experimental atmo bloom (光がふわーーっとあふれるような,そんなやつ) f:id:aokcub:20160716214821p:plain

Bloom(大気だけでなく水面反射光にも効果が表れているように見えますね) f:id:aokcub:20160716214846p:plain

Starburst (放射状に延びる光) f:id:aokcub:20160716214901p:plain

いいですねえ。
全部有効にしたらこんな感じです。(ついでに雲など少し修正しました) f:id:aokcub:20160716214910p:plain

Ozone Factor 大気中のオゾン層による光の吸収効果を再現できるようになりました。これも公式アカウントの動画見てもらうほうが早いですね。


こちらも,「どこにあるの?」という声が出てきそうですが,AtmosphereのTweakタブにあります。
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ちなみに今回のシーンだとこうなります。
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...もっと効果的なシーンを作ってまた戻ってきますね...!!

Warp-Speed Terragen 4ではレンダリング速度が大幅に向上しました。特にオブジェクトの影が別のオブジェクトに落ちるような,影のレンダリング負荷が高いようなシーンで特に効果が大きいようです。公式ブログによれば,あるシーンでは6倍速という驚異的な結果を示したようです。
逆に,私が++skies;でやってるような,「空と雲と水面だけ」というシーンではあまり効果が見られないようですね。36コアのXeonで60時間,という生活はまだまだ続くのだ...

WARP SPEED: ENGAGE! (terragen4.com)

ちなみに,今回とは別のシーンですが,私が過去に制作したシーンでは4倍速を記録しました。 左: Terragen 3.4 -> 13m40s 右 : Terragen 4 (beta) -> 3m18s f:id:aokcub:20160716215043j:plain

入手方法

ベータ版はこちらからダウンロードできます。現在はWindows版のみです。近いうちにOSX版もベータリリースされるようです。
TERRAGEN 4 OPEN BETA (terragen4.com)

Terragen 4製品版の価格はまだ明らかになっていません。Terragen 3とは違い,有料版は全エディションがアニメーション機能を持つようです。Terragen 3のライセンスを持っている人はアップグレード価格で購入できます。私はProfessional Editionを持っていますが,$249でした。

以上~

追記 今回掲載したCGで使用したモデルはこちらから。 植生:Xfrog, Silva3D モデル:IAxさん(mqdlさん),まれよん式ミクさん(まれよんさん)